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2009.02.23 Monday
“卵” と “アイスキャンデイー“
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"I will stand with the egg, no matter how right the wall is and how wrong the egg,"
これは、村上春樹氏が、先日、イスラエルで開催された「Freedom of the Individual in Society」のエルサレム賞受賞式のスピーチで話した言葉です。権力という壁に対して、個人はぶつけられて潰されてしまう卵なのだ、と。この話をニュースで聞いて、思い浮かんだのが「最期的戦役」という曲。 “在硝煙中想起冰棒 汽水的味道” JIE王子の、3枚目のアルバム「八度空間」に収録されている「最後的戦役」の中で一番心に残る歌詞です。敵味方の弾が飛交い、すぐ側で砲弾が炸裂する戦場、立ちこめる硝煙の中で傷ついた若い兵士が想うのは、アイスキャンデイー。なんて、鮮やかで痛ましい歌詞! “這樹林間充滿了敵意” 辺りは憎悪に満ちている、その真っ只中に取り残されて、友の最期を見取る若い兵士。 “我留著陪你 強忍著淚滴” “我留著陪你 最後的距離” どこにも行かない、傍にいるよ、涙を忍して、最期になってもずっと傍にいるよ、、、やがて、友人は若い兵士の腕の中で息絶える、壕の中で嗚咽がこみ上げる。 曲の始まりはいきなりの銃撃音、ドラマチックなストリングス、そして、優しい旋律にJIE王子のいつものようなささやくような歌唱、それがやがては悲痛な歌声に、、、バックには止まない銃撃音、戦争の音。 う〜ん、この曲、私の中でのJIE王子と方文山の合作のベスト3に入ってます。 |
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