TAMAKO 的 HOLIDAY !

GWはいかがお過ごしでしたか?
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インフェルノ
ここ数日、何度か休みがあったので、久しぶりにどっぷりと読書しました。

「インフェルノ 上・下」




著者のダン・ブラウンは、「ダ・ヴィンチコード」で有名ですが、あんまり興味がなかったので映画の方も本の方も看てはいません。では、、なぜ「インフェルノ」?

最近、ちょっとルネサンス物に興味があったりして、惣領冬実の「チェーザレ」を読んでたのですが、そこによく登場してくるのが、ダンテ・アリギエーリなのです。チェーザレ・ボルジアの時代の人ではないのですが、ルネサンスの内面に大きな影響を与えた人物として描かれています。

ダンテと言えば「神曲」。
文書はラテン語で書かれるのが常だった時代に、トスカーナ地方の方言で書いた、ゆえに、新しい(既存の権力に抗った)ルネサンスへの動きのきっかけとなった、、と、言うのが世界史のテストのために憶えたエピソードでした。
まあ、そんなこともあって、ちょっと食指が動いたわけです。

で、感想は、、、、面白かったです!かなり息つく暇なく読みました。主人公も息つく暇のない活躍(?)でしたから。ストーリーは、まあ、、大げさかな??何か回りくどすぎて、、説明も蘊蓄も多すぎるし、、何度も「次の展開、はよ!!」って感じでした。

しかし、物語の舞台が素晴らしかった!のです。まるでルネサンス時代のフィレンツエを実際に観光するような、、そして次はヴェネチア、、、ラストにイスタンブール!、本当にお見事なルネサンスの三都物語でした。つまり、陰謀やらテロやらを言い訳に、実は、この三都物語を披露したかったのか、、と。


しかし、「地獄の最も暗きところは、倫理の危機にあっても中立を標榜する者たちのために用意されている。」ということば、重いです。

この言葉は、ダンテのものかどうかは分かりませんが、思い起こすのは、先の「チェーザレ」2 の中のエピソード、ピサにあった「飢餓の塔」の部分です。このエピソードの時代にダンテはピサに滞在していたらしいし、その事件を神曲・地獄編で取り扱っているということなのです。あの事件を思えば、なんか、ダンテの言葉としても納得かな???

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